2013年12月27日金曜日

Android × Dart = ???

今回は Android と Dart のコラボレーションの話題です。


Android とは、Google が開発した(厳密には違いますが)スマートフォン向けの OS です。
スマートフォンの普及の立役者で、今や知らない人はいないですね。


筆者は過去に Android アプリを Dart で実装できないかと、いろいろと調べた事がありました。
その時期は Dart 自体も安定版ではありませんでしたし、Android 上で Dart を動かす術は見つかりませんでした。


それがつい先日、Android のデバイス上で Dart VM をビルドして実行可能になったそうです。(参考はこちら
現在は実験段階ということで、ビルドできる環境がLinuxであったり、コマンドラインからの実行のみしかできないなどの制約はあるようですが。。。


筆者の環境は Windows ですので、実際に Android 上で Dart を動かすのは先になりますが、非常に楽しみな話題ですので、今後も動きがあればレポートしていきたいと思います。

2013年12月24日火曜日

Dart SDK バージョン UP について

前回の Blog で、Dart SDK のインストール方法について書きましたが、今回は、すでに Dart Editor インストール済みの環境の場合のバージョン UP 方法について書きます。
Dart は現在も進化しているプログラミング言語ですので、今後も頻繁にアップデートがあると考えられるだけに、必須の対応となるはずです。


Dart Editor を起動し、上部の「Help」タブをクリックし、「About Dart Editor」をクリックします。




立ち上がった別ウインドウの右下部の「Applay Update...」をクリックします。



アップデート処理が実行され、次の画面が表示されたら SDK のバージョン UP は完了です。
※右下部のボタン「Check for Update」が選択不可の状態



なお、アップロードするデータのダウンロードがされてない場合は以下のウインドウが立ち上がりますが、アップロードのとき同様に、下部の「Download Update...」ボタンをクリックすれば OK です。



Dart Editor を使ったバージョン UP ができるので、簡単ですね!
今回は以上です。

2013年11月17日日曜日

Dart SDK 1.0 公開

米 Google は、2013年11月13日に Dart SDK 1.0 を公開しました。
Dart が世に姿を現してから2年、今回のバージョンが初めての安定版となります。


これまでのバージョンの違いとして大きく取り上げられているのは、ライブラリ「dart2js」を利用した Dart から JavaScript へ変換するコンパイラの性能向上についてで、JavaScript 変換後のプログラムの実行速度の向上や、Dart VM を搭載していない多くの一般的な Web ブラウザでの動作保障などが挙げられていました。


そのほかにも細かい仕様変更はありますが、DartEditor の使用方法や、コーディングルールなどに大きな変更はなさそうなので、開発については今まで通りの方法で行えそうです。



以前に筆者が作成した Dart プログラムを JavaScript に変換して動作させた際、Windows Internet Explorer ではうまく動作しなかったことがありました。
今回の安定版のリリースでこのあたりがどのように改善されているかも、今後調査していきたいと思います。

開発環境について

今回は、実際に Dart の開発を行うための環境構築について書きます。


プログラミング言語で開発を行う場合、SDK (ソフトウェアを開発するためのツールキット)、統合開発環境(eclipse など)をそれぞれインストールして開発を行うのが普通です。
Dart に関しては、SDK同梱の統合開発環境 DartEditor が用意されています。


DartEditor インストールから、サンプルプログラム実行までをまとめましたので、参考にしてください。
※筆者の PC が Windows のため、Windows の場合の環境構築になります。


[DartEditor インストール]
Dart のホームページ(https://www.dartlang.org/)を開くと、「Download Dart」というボタンが用意されていますので、それをクリックします。
(お使いの PC に合わせて、32-BIT か 64-BIT を選択してください。)



「Download Dart」ボタンをクリックすると、ダウンロードが開始されます。
完了したら、ダウンロードフォルダに 「darteditor-windows-iaXX.zip」というファイル名の zip ファイルがあるはずです。
※ファイル名の XX 部分は、32-BIT の場合は32に、64-BIT の場合は64になります。



ダウンロードした zip ファイルを、任意のフォルダに解凍します。
解凍後のフォルダ内に、「dart」という名前のフォルダがあるので、それを開きます。
フォルダ内に「DartEditor.exe」というファイルがあればインストールは完了です。
(インストールというよりはダウンロードですね。。。)



[サンプルプログラムの実行]
先ほどダウンロードした「DartEditor.exe」を実行すると、下の image のようなウィンドウが立ち上がります。
これが Dart 言語開発用の統合開発環境 DartEditor です。



サンプルプログラムを実行するためには、新規のアプリケーション作成が必要です。
新規アプリケーションの作成は、DartEditor 上部の「File」タブをクリックし、「New Application」をクリックします。



「New Application」という別ウィンドウが立ち上がりますので、「Application Name:」テキストボックスに任意のアプリケーション名を入力します。
(今回は「HelloDart」としていいます。)
入力が完了したら、「Finish」ボタンをクリックします。



新規アプリケーションの作成が完了すると、DartEditor 左部のファイルエクスプローラに先ほど作成した HelloDart アプリケーションが表示されます。



新規アプリケーションを作成した時点で、サンプルプログラムは用意されていますので、これを実行します。
実行方法は、ファイルエクスプローラに表示されている「hellodart.html」を選択して右クリック、「Run in Dartium」をクリックします。




すると Google Chrome に似た Web ブラウザが立ち上がります。
これが Dart VM 搭載 Web ブラウザの「Chromium」です。



ブラウザ上に HelloDart と表示されていれば、実行完了です。
HelloXXX というのはプログラミング言語のサンプルプログラムでよくありますが、Dart の場合、その下に「Click me!」と表示されています。
それをクリックすると...



「Click me!」という文字列が反転しました!


サンプルプログラムの実行はここまでです。



実際の開発では web フォルダ内の「hellodart.css」、「hellodart.dart」、「hellodart.html」の3ファイルを編集することで行います。

2013年11月4日月曜日

実行環境について

Dart プログラムを実行するためには次のような方法があります。


[Dart VM]
Dart 専用の仮想マシンで直接実行する方法です。
Dart VM を搭載する Web ブラウザでは Dart プログラムを直接実行可能です。


[JavaScript へコンパイル]
dart2js コンパイラを使用して、Dart プログラムを JavaScript に変換します。
JavaScript が実行可能な環境であれば Dart プログラムが実行可能です。


[DARTBOAD]
Web ブラウザで Dart  を使用できるオンラインサービスです。
左側に表示された Box に Dart プログラムを入力すると、実行結果が左側の Box に表示されます。
URL を使用したコードの保存機能もあります。
http://try.dartlang.org/


※ Google 翻訳のような UI ですね。

2013年11月2日土曜日

どんな言語なのか

Dart とはどのようなプログラミング言語か?
次のような特徴がみられます。


- JavaScript の欠点を補う目的で開発されたWebスクリプト言語
- 柔軟で構造化しやすい言語仕様(オブジェクト指向)
- 速度が速い(最近では本家よりも早いという結果もある)
- クライアントサイド、サーバサイドのそれぞれでコーディングが可能
- 構文がJavaに近く、とっつきやすい

- 現状、Dart VM は Dartium(Chrome)にしか実装されていない
- JavaScript へのコンパイラの精度が発展途上(改善されつつある)
- リファレンスページは英語のみ


注目すべきは4点目に挙げた内容です。

現在のWeb開発では HTML、CSS、JavaScript、Java、JSP など多くの言語の知識が必要であり、これからWeb開発に携わる人にとってはかなりの学習が必要となります。
クライアントサイドでもサーバサイドでも開発が可能であるということは、JavaScript と Java の知識が必要なところを Dart ひとつで担うわけですから、これはプログラマにとって大変な利点です。

早々に、このような環境の変化はないでしょうが、将来的にとても気になる言語だと思います。


Dart とは関係ないですが、筆者は英語が苦手なので、翻訳に苦戦し Blog 更新が遅くなるかもしれませんが、あらかじめご了承ください(笑)

2013年10月29日火曜日

Dart とは

Dart (ダート)は Google が開発したプログラミング言語です。
2011年10月にデンマークで開催された「 GOTO カンファレンス」で初めて世に姿を現し、2012年10月16日にバージョン0.10(M1)が公開されました。

Dart は Web 向けのスクリプト言語で、JavaScript の欠点を解消し、大規模開発にも耐えうる機能を備えています。
※詳細は言語仕様をご覧ください。

Dart の実行には、Dart プログラムを実行するための仮想マシン(Dart VM)が必要になります。
現時点で Dart VM を内蔵したブラウザは Dartium のみですが、Dart 言語をサポートしないブラウザのために Dart プログラムを JavaScript へ変換するコンパイラが提供されています。
※詳細は実行/開発環境をご覧ください。

Dart はいまだ発展途中の言語ですので、変化の速い Web のソフトウェア開発にどのように対応していくのか継続的にウォッチしていこうと思います。

2013年11月13日に初の安定版、Dart SDK 1.0 が公開されました!

最新バージョン : 1.0